サブ3は夢ではなく、目標だから超えられた

RRC member interview

text:Shun Sato

第11クール A1チーム(目標:フルマラソンsub3時間)MVP 高橋順一さん

 見えたサブ3の背中

 今回、つくばで達成したサブ3(2時間59分32秒)は、8年越しの大きな目標でした。2016年から本格的に走り始めたのですが、当時はまだ若かったので体力も速さもあり、すぐにサブ3.5をクリアできたのです。その翌年に初めて別府大分毎日マラソンに出て、2回目の別大で3時間06分を出すことが出来ました。

諦められなかった目標

そこでサブ3が見えたのですが、そこからコロナ禍や加齢もあり、なかなか伸びなかったですね。RETOの若い子たちは、3時間一桁になると、そのシーズン中にサブ3を達成していきますが、僕はもう亀のようにゆっくりとしか成長できない。そういう中でもモチベーションを失わずにチャレンジしてこれたのは、自分は絶対にサブ3を達成できると思っていたからです。行けると思ったことができないのって悔しいじゃないですか。サブ3は夢ではなく、目標だったのです。

長く、苦しいブランク

ただ、難しいなと思った時期もありました。コロナ禍の時はコロナ対策の専門部署で仕事をしていたので多忙になり、19年から21年まで2年半ぐらい、ほとんど走れなかったんです。22年から徐々に走るようになりましたが、ブランクが長すぎて思うように走れず、このままじゃダメだと思い、23年5月にRETOに入りました。当時はAチームがひとつだけで、1000mのインターバルを3分30秒ぐらいで走っていました。その頃、他の練習会とかで3分45秒ぐらい走っていたので、RETOはポイント練習の質が高いなと思いました。そのおかげで今の自分があるのは、間違いないです。

心が折れた東京マラソン

本来であれば昨年の東京マラソンでサブ3を達成している予定でした(苦笑)。2月の別大で3時間01分57秒を出し、東京に向けての手応えは十分にありました。でも、東京はEブロックスタートでモチベーションがガタ落ちして、それを引きずってしまって結果を出せずに終わってしまったんです。

成功体験をトレース

ただ、夏に距離を踏み、徐々にスピード持久力を高めるという東京までの取り組みは間違っていなかったので、今回もそのプロセスをトレースしました。当時、一番自信になったのが、RETOの富津合宿で1キロ3分48秒の14本の練習です。これをこなせたので、東京でのサブ3を確信したんですけどね(苦笑)。つくばに向けては8月7日、RETOの練習会でキロ3分37ぐらいのペースで1000m7本というのがあったんですが、こういう練習ができればサブ3いけるなととらえていました。

8年越しの目標達成

つくばは、30キロまで設定通りで、そのままいけば2時間55分でいけたのですが、33キロから足が攣り、歩いたりしました。40キロの時点で2時間50分だったので、「あと2キロはキロ5でいいじゃん」と思っていたら、195mが抜けていたことに気が付いて最後は4分15秒でいきました。苦しい後半になりましたが、前半に貯金が出来たのと歩いて復活して走ったことが結果的に良かったです。

―なぜ、走るのですか。

 最初の頃は、痩せるごとにスピードが上がってタイムが出るのが面白くて、それが走るモチベーションになっていました。今は、単純に記録を求めて試行錯誤しながらレースに向けて歩んでいくのが楽しいから走っています。今後は目標を2時間55分に置いていますが、還暦を超えての成長は本当に微々たるもので5分縮めるのは大変です。でも、目標なので、それをクリアするまではやめられないですね。うちの車のナンバーも255なので(笑)

 

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