「Beyondの悔しさを乗り越えて」RRCメンバーインタビュー

text:Shun Sato

第7クール A+チーム(目標:サブ2時間50分)MVP 片山絵さん

Beyond2022の悔しさ

青島大平洋マラソンでサブ3を達成し、PB(2時間51分34秒)を出せたのは、練習とその取り組み方を変えたのが大きいです。まずサブ3狙いの練習をしてサブ3達成ではなく、サブエガ(2時間50分切りのこと)の練習をしてサブ3を出すという方向性に変えました。練習で重視したのは、距離を踏むことです。当初は距離を踏むのに抵抗感があって、いかにコスパ良く走るかと、甘いことを考えていました。でも、2022年のBeyondで、マラソンは10キロ、20キロを走っただけじゃ強くならないし、走りきれないと思い知らされたんです。

参考にした仲間の練習

参考にしたのは、カラッペ(唐津孝二さん)の練習でした。ゴールドコーストマラソンで結果を出した際の練習を見ると、RETOのポイント練習の翌日にミディアムロング走を入れ、早朝にも関わらずポイント練もこなし、更に週1でロング走を必ず入れていました。そのメニューを取り入れつつも、ミディアムロング走やロング走はペースではなく、心拍数で強度をコントロールするように変えました。ペースは起伏や風、気温などの、環境要因に左右されるので、練習目的に応じた心拍数で走るという練習方法を教えてもらい取り入れました。

積み上げてきたものを失う怖さ

走り終わった後のケアも重視しました。2022年のBeyondが終わった後、怪我をして1か月ぐらい走れなくなったんです。もともと左の腸脛靭帯が痛かったのが右も痛くなって、同時に鵞足炎も併発して違和感が取れるまで半年ぐらいかかりました。その時、積み上げてきたものが崩れていくような感覚になって、すごくイヤだったんです。そういう経験があったのでケアに時間をかけ、今も九十九里合宿の時に中野(ジェームズ修一)さんに教えていただいたストレッチを続けています。

染みついた意識

練習会で声を出しているのは、自分を鼓舞するのもありますが、みんなと一緒にメニューをやり切りたいという気持ちがあるからです。当初は、格好つけてクールにと思っていたけど、自分を解放して、声を出して盛り上げるようになったら、みんなも一緒に盛り上がってくれて、キツい練習メニューも一緒に乗り越えてこられました。声出しは学生時代にアメフト部でもやっていたことだったので、身体に染みついていました(笑)。

RETOの応援文化

RETOで応援文化が生まれてきたのは、昨年のレースシーズンからですかね。レースでメンバーを全力応援するのは好きで楽しくてやっていて、それはもう性格なんです(笑)。みんな、自分の目標達成のために練習をしていて、もちろんそれがメインではあるけど、徐々にメンバーが目標達成することがみんなの喜びになってきて、だから練習もみんなでやり遂げようみたいな空気が出来てきたのを感じました。目標を達成した人もいれば、苦い思いをする人もいる。僕も悔しい思いをしたし、PBも達成できた。自分を含めて、みんな、そういう苦しみや喜びを分かち合えるようになってきて、だからこそ一緒にがんばっていこうと応援したり、練習をしたりするムードがRETOの中に生まれてきたのかなと思います。

人生に欠かせないもの

僕にとってRETOは、今や自分の人生において欠かせないものになっています。この年齢になって、一緒に熱くなって、本気でマラソンに取り組める仲間と巡り合えて、本当に幸せだなと思います。

 

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