RRC member interview
text:Shun Sato
第7クール Cチーム(目標:サブ4)MVP 川崎菜月さん
マラソン後半の不安
東北・みやぎ復興マラソンは、サブ4(3時間56分37秒)を達成できたのですが、本当に苦しいレースでした。
暑くて苦しかった道マラ(北海道マラソン)を終えた後、涼しくなってようやく走れるようになり、9月と10月は月間で100キロを超え、体には何も不安がない状態でレースに臨めました。ただ、私の場合、マラソンを走ると後半に胃腸のトラブルが起こって、猛烈な吐き気がこみ上げてくるんです。過去のレースでも同じことが起きて、道マラでも途中から歩くだけになってしまいました。普段は胃が弱いとか感じたことはないんですけど、マラソンの後半になると、その症状が出てしまうんです。
エネルギー摂取ができない
今回もいつ出るのか、ちょっと心配しながらのスタートになったんですが、32キロ付近で症状が出て、給水で水を飲んだだけで吐いてしまいました。本当は、そこから最後、ジェルとかを採って踏ん張っていかないといけないのですが、体が水分を受け付けず、エネルギーが枯渇した状態になっていました。
支えてくれた声
本当に苦しくて、でも、そこで足を止めずに、35キロ以降、なんとか持ちこたえられたのは、ゆうこりん(長谷部裕子さん)のおかげです。もうそれ以外、走り切れた要因はないですね(苦笑)。あそこで引っ張ってもらえていなかったらきっと歩いていたと思います。引っ張って、声をかけてもらうことが、どれだけ自分のエネルギーになるのか実感しました。
新たなスイッチ
みやぎでサブ4を達成した後は、燃え尽きた感がありました。レース自体すごくつらかったので、その上のタイムを狙う気持ちになれなくて、「現状維持でいいや」と思ったのです。でも、湘南国際マラソンに応援しに行った時、みんなが頑張って走っている姿を見て、シンプルにタイムを出している人は「カッコ良いな」と思いました。自分のなかで別のスイッチが入った感じでしたね。その後、CチームからBチームの練習に入りました。スピード系の練習メニューをやり切った時、「意外と私、出来るんだ。もうちょっと頑張って上のタイム(3時間40分)を狙ってみよう」と改めて、そう思ったんです(名古屋ウィメンズ3時間39分40秒で達成)。
苦手な長距離を走るために
練習の姿勢も変わったと言いたいですけど、淡々と長い距離を走るのが苦手なのは変わっていないです。一人で走る時は、「ここのラーメン屋さんに行くために走ろう」とか、「このアルバム1枚を聴き終わるまで帰ってこないぞ」とか、飽きないように工夫して走っています。この練習をやらなきゃというよりも気分次第で、いまだに自己流なのも変わっていません。本当は聖也さんから提示されるメニューをやった方がいいんですけど、見てなくてマジで申し訳ないです(苦笑)。長い距離になればなるほど一人では難しいので、タムケン練やメンバーの自主練にお世話になっています。
マラソンへの向き合い方
RETOは、このタイムに近づきたいとか、強度の高い練習をしたい時、いつでもその扉が開かれているというか、誰かがサポーターになってくれるという安心感があります。私は、そこに甘えてばかりで申し訳ないですが、自分が応援されている実感があるからこそ、メンバーの応援にも自然と気持ちが入りますね。私は、マイペースでゆるいキャラクターですし、自己採点もかなり甘く、「自分、よく頑張ったなぁ」とすぐ満足しちゃうタイプ。RETOのみんなは、すごく自分に厳しくて、目標達成にストイックじゃないですか。すごいなっていつも驚かされますが、私は「気楽にいこうぜ」みたいな風も好きなんです。ランニングは「ゆるく付き合いつつ、やる気になったときはやる」みたいなスタイルで引き続きやっていきたいと思います(笑)。