RRC member interview
text:Shun Sato
第11クール Cチーム(目標:フルマラソンsub4時間)MVP 椎野啓子さん
リスタートのキッカケ
つくばでサブ4(3時間57分07秒)を達成しました。
それまでは2023年3月の名古屋ウイメンズで出した4時間03分36秒がPBでした。サブ4の壁を破ろうと2023年8月に6期としてRETOに入ったのですが、最初はレベルが高く公式練習についていくので必死。頑張りすぎて2024年1月に膝を故障してハイテクハーフは初めてのDNSとなり、歩くのも苦痛でモチベーションがダダ下がりしました。そんな中、2024年3月の東京マラソンと名古屋ウィメンズマラソンは気持ちを切り替え、敢えて目標タイムを4時間15分と決めて走ることにしたのですが、余裕があったせいか久しぶりに走るのが楽しく感じられて、そこから改めてスタートが切れた感じです。
自信回復へのステップ
その頃、RETO枠でレガシーハーフを走るチャンスを頂き「これはちゃんと走らないといけない」と思い、真剣に取り組み始めました。先ずはゆっくり少しずつ距離とペースを上げていくことにして、ほぼ毎週末20キロ走をして、距離走をした後は必ずケアを入れて疲れを持ち越さないことを徹底しました。他にポイント練習など、自分の走力を高めるためにいろんな練習会にも参加したところ、月間距離200キロを超えるようになりました。公式練ではメニューをアレンジして逃げ道を作る癖があったので先ずはダメ元で良いのでペーサーについて行くことを自分に課したところ、メニューをコンプリート出来るようになり、走れる手応えを感じられるようになってきました。

つくばに繋がったもの
レガシーは、PBを狙うことは勿論ですが、つくば前の力試しと考えて走り、1時間47分のPBを出せました。半分はキロ5を切って走れたので自分の感覚としてすごく良かったです。スピードに自信がつき、距離への耐性もつき、戦略として5分30秒以内のペースで淡々と刻んでいくことを徹底したので、余裕を持ってつくばでサブ4を達成できたのかなと思います。
目標達成に大事なこと
今回、サブ4を達成して大事だなと思ったのは、自分に合った練習と意識です。高いレベルの練習に挑戦して頑張るのは大事なことですけど、できなくて不安とか無理とかいう気持ちになるぐらいなら自分に必要なレベルの練習をこなし、安心して余裕をもってレースに臨める準備をしていくことが私には合うかなと思いました。RETOのみんながどんどん自己ベストや目標をクリアしていくので、すごく焦りましたがマラソンは自分と向き合って、自分がどこまで頑張れるかという勝負なので、人のことを気にしている間はタイムが上がらないんですよね。自分のことに集中し、落ち着いてレースに臨むことが結果に繋がるのかなと思いました。
いつまで走るのか
年齢を重ねていくと出来るようになるまで時間が掛かったり、回復が遅くなったりします。それでも少しずつタイムが伸びていくのは楽しいですし、やりがいを感じます。家族から「いつまで続けるの」ってよく聞かれるんですけど、尊敬するチェリー(桜井徹哉)さんが身近にいらっしゃいますし、これからも走れなくなるまで楽しみたいと思います(笑)。
―なぜ、走るのですか。
私は、みんなと一緒に走るのが好きなんだと思います。ひとりで黙々と走る人もいますが、私はそれが苦手。走っている最中もよく声を掛けたり話したりするのですが、タイムを狙うなら喋らない方がいいよってよく言われます(苦笑)。あと、こうしたら出来た/出来なかったというトライ&エラーを繰り返し、悔しい思いとかを積み重ねて最終的に目標をクリアすると自分の成長を感じて嬉しいですよね。私は、その達成感をこれからも何度も上書きしていきたいと思っています。